オーディオ回路はモノラルでいたってシンプル、ボリュームガリもそれほど酷くはなりません。
整備の肝となるアイドラードライブはベルトドライブの様にベルト自体が切れてしまうという事が無い為なかなか整備部分としては手が出しにくく、加えて誤った使用方法が症状を悪化させていきます。
今回整備した『ミッシェルガンエレファントモデル』を例に説明します。
ケース裏を開けるとこんな感じです。
*養生の為のクラフトテープが擦れる音で分かりにくいのですが、注意して聞くと『ゴトッ手、ゴトッ』と定期的な機械音が聞こえてきます。
アイドラーはこの様な状態です。

使用していない時に回転速度の切り替えスイッチを33回転か45回転に切り替えたまま
長時間放置していたと思われ、アイドラーのゴム部分にモータープーリーのシャフト痕がくっきりと付いてしまっています。
このゴム面にほんの僅かな凹みや亀裂が在っても動画の様なゴトゴト音が発生しこれが直接ターンテーブル面やボディーに直接伝わり更に大きなノイズを生み出してしまいます。
おそらく、これが皆さんがGP-3を手放す大きな理由になっていると思います。
しかし適切な整備修理を施せばまるで新品の様な動作を取り戻す事が出来ます。
今回は専用治具でアイドラー表面を完全に真円化しゴム面に保軟加工をしてみます。
これがアイドラーの研磨用治具です。
そして治具でアイドラー表面を修復した後の動作確認をした際の動画です。
この様に当社で販売しているGP-3は全ての機種でアイドラー整備をしております。
参考までに他タイプですが動作動画も添えておきます。
メカ部分修理整備依頼・ご質問等お気軽にご連絡下さい。
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JACKSON BROWN/SOMEBODY'S BABY/1982 with COLUMBIA GP-3